小児矯正

小児矯正とは(早期治療、第1期治療)

小児矯正とは、顎骨が成長している子供の時期に行う矯正のことです。

矯正自体は大人になってからでも可能なのですが、子供の時期に矯正をする事により理想的な治療・整形が出来る場合があります。
理由として、顎骨の成長が終わってしまっている大人ではどうしても歯を動かすだけの矯正になってしまう のですが、子供の時期ですと成長段階にあるので顎の成長をある程度コントロールしながら矯正を行うことが出来るからです。

 

小児矯正の主な目的

 

① 上下顎の顎骨の不調和がある場合(出っ歯・受け口など)

反対咬合(受け口)

矯正装置としてはヘッドギア、バイオネーター、フェイシャルマスク、拡大装置などが代表的な例です。
これらは顎の成長発育をコントロール、又は、利用する装置となるため、将来を予測した長期に渡る治療計画をしっかりたてて治療する必要があります。

  • 【7才2ヵ月 女の子】 受け口

    この年代における反対咬合の多くは第1期治療で治します。
    おもに、上顎骨の劣成長を伴う骨格性反対咬合ではフェイシャルマスクで上顎骨の前方成長を促します。

    患者様・治療内容の主な概要
    主訴 受け口が気になる
    診断名 開咬を伴う前歯部反対咬合
    初診時年齢 7才2ヵ月
    治療内容 小児矯正(第一期治療)
    装置名 フェイシャルマスクリンガルアーチ
    抜歯非抜歯 非抜歯
    治療期間 1年6ヵ月程度
    費用の目安 350,000円
    リスク・副作用 歯並びやかみ合わせが改善しますが、治療中はより虫歯と歯周病に気を付ける必要があります
  • 【8才2ヵ月 男の子】 上顎前突(出っ歯)+ 過蓋咬合

    1期治療(小児矯正)の後、2期治療(成人矯正)を行った。

    患者様・治療内容の主な概要
    主訴 上の歯が出ているのが気になる
    診断名 過蓋咬合を伴った上顎前突
    初診時年齢 8才2ヵ月
    治療内容 小児矯正(第一期治療)
    装置名 バイオネーター咬合挙上板
    抜歯非抜歯 非抜歯
    治療期間 1年6ヵ月程度
    費用の目安 350,000円(Ⅰ期)+300,000円(Ⅱ期)
    リスク・副作用 歯並びやかみ合わせが改善しますが、治療中はより虫歯と歯周病に気を付ける必要があります
  • 【7才6ヵ月 女の子】 叢生(でこぼこ)

    拡大装置とヘッドギアを使い永久歯が生えるスペースを作り治療を行った。

    患者様・治療内容の主な概要
    主訴 でこぼこが気になる
    診断名 叢生
    初診時年齢 7才6ヵ月
    治療内容 小児矯正(第一期治療)
    装置名 ヘッドギア、トランスパラタルアーチ
    抜歯非抜歯 非抜歯
    治療期間 1年6ヵ月程度
    費用の目安 350,000円
    リスク・副作用 歯並びやかみ合わせが改善しますが、治療中はより虫歯と歯周病に気を付ける必要があります
  • 【8才5ヵ月 女の子】 開咬 + 叢生

    口腔筋機能療法(MFT)を併用したた治療例です。

    患者様・治療内容の主な概要
    主訴 歯が曲がっていることが気になる
    診断名 開咬を伴う叢生
    初診時年齢 8才5ヵ月
    治療内容 小児矯正(第一期治療)
    装置名 マルチブラケット拡大装置
    抜歯非抜歯 非抜歯
    治療期間 1年6ヵ月程度
    費用の目安 350,000円程度
    リスク・副作用 歯並びやかみ合わせが改善しますが、治療中はより虫歯と歯周病に気を付ける必要があります

 

② 反対咬合、交叉咬合による下顎のずれ(受け口)

  • 【3才5ヵ月 女の子】

    この時期は乳歯列が完成している時期で、中でも反対咬合や交叉咬合などで機能障害がみられるお子さんがいます。
    その場合、マウスピース型カスタムメイド矯正歯科装置(プレオルソなど)で早期治療を行う場合があります。

    患者様・治療内容の主な概要
    主訴 受け口が気になる
    診断名 反対咬合
    初診時年齢 3才5ヵ月
    治療内容 小児矯正
    装置名 歯列矯正用咬合誘導装置(プレオルソ)
    抜歯非抜歯 非抜歯
    治療期間 6ヵ月程度
    費用の目安 350,000円程度
    リスク・副作用 乳歯列の受け口は治りましたが、永久歯が生えてきたら本格的なⅠ期治療が必要となる場合があります。

 

③ かみあわせによる歯肉の退縮や歯の破折など(でこぼこ)

  • 【8才2ヵ月 男の子】

    下顎に歯肉退縮のある症例です。

    患者様・治療内容の主な概要
    主訴 受け口が気になる
    診断名 前歯部反対咬合
    初診時年齢 8才2ヵ月
    治療内容 小児矯正(第一期治療)
    装置名 マルチブラケット拡大床
    抜歯非抜歯 非抜歯
    治療期間 1年程度
    費用の目安 350,000円程度
    リスク・副作用 歯並びやかみ合わせが改善しますが、治療中はより虫歯と歯周病に気を付ける必要があります
  • 【8才8ヵ月 男の子】

    上顎左側2番目の舌側転位の症例。
    部分的な反対咬合を放置すると正常なかみあわせや顎の成長発育をさまたげる原因になることがあります。

    患者様・治療内容の主な概要
    主訴 でこぼこが気になる
    診断名 上顎左側2番の舌側転位
    初診時年齢 8才8ヵ月
    治療内容 小児矯正(第一期治療)
    装置名 マルチブラケット
    抜歯非抜歯 非抜歯
    治療期間 6ヵ月程度
    費用の目安 350,000円程度
    リスク・副作用 歯並びやかみ合わせが改善しますが、治療中はより虫歯と歯周病に気を付ける必要があります

 

④これから生えてくる永久歯が異常な方向に生えてきたり、それによって他の歯の歯根に接触している

  • 【7才1ヵ月】 永久歯の萌出異常

    上顎犬歯の歯胚が上顎側切歯の歯根に接触して歯根吸収を生じる可能性がある症例です。
    一時的に上の犬歯がぶつからないように3番の萌出を促し治療を行った。

    患者様・治療内容の主な概要
    主訴 犬歯が生えるスペースがない
    診断名 上顎両側2番と3番の歯根近接を伴った叢生
    初診時年齢 7才1ヵ月
    治療内容 小児矯正(第一期治療)
    装置名 マルチブラケット
    抜歯非抜歯 非抜歯
    治療期間 1年程度
    費用の目安 350,000円程度
    リスク・副作用 歯並びやかみ合わせが改善しますが、治療中はより虫歯と歯周病に気を付ける必要があります

 

⑤ 悪習癖(舌癖、指しゃぶりなど)を取り除く

  • 【8才5ヵ月】

    患者様・治療内容の主な概要
    主訴 舌のくせがあることと、前歯があいていることが気になる
    診断名 Angle ClassⅠ開咬症例
    初診時年齢 8才5ヵ月
    治療内容 小児矯正
    装置名 拡大装置(顎を広げるための装置)
    抜歯非抜歯 非抜歯
    治療期間 1年程度
    費用の目安 350,000円程度
    リスク・副作用 歯並びやかみ合わせが改善しますが、治療中はより虫歯と歯周病に気を付ける必要があります

ヘッドギア

上顎を後方に下げるために使います。

症例 小児矯正 ヘッドギア

上顎の第一大臼歯を奥に引っ張る装置です。

ヘッドギアと同じ様な効果がある海外の装置

奥歯を後ろに移動させるのが目的です。他の方に分からずに使用して頂けます。
取り外しが出来ませんが、その分、矯正力を常にかけておく事が可能となります(ゴムの装着と交換が必要となります)

バイオネーター

バイオネーターは、出っ歯(上顎前突)に使用する装置で顎のバランスを整えます。

症例 小児矯正 バイオネーター

フェイシャルマスク(取り外し可能装置)

骨格的な反対咬合を治します。痛くありません。

症例 小児矯正(反対咬合・受け口) フェイシャルマスク

上顎(上の歯列)を前方にひっぱって反対咬合(受け口)を治療します。就寝時を中心として使用する装置です。

リンガルアーチ

細いバネで歯を正しい位置に移動する装置です。

■ 悪い舌癖を取り除きます

歯列矯正用咬合誘導装置(ムーシールド・プレオルソ)

3歳児健診時の反対咬合に対応できる機能的顎矯正装置です。

歯列矯正用咬合誘導装置(ムーシルド)は硬いプラスチック、歯列矯正用咬合誘導装置(プレオルソ)は柔らかいシリコンでできています。

  • 主に就寝中に使用する装置です。
  • 3歳から使用を開始することができます。

■ 悪い舌癖を取り除きます

※完成物薬機法対象外の矯正歯科装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

歯列矯正用咬合誘導装置(ムーシールド)

1983年に柳澤宗光氏が考案した、マウスピース型の機能的顎矯正装置です。2005年1月、アメリカンオーソドンティクス社(米国)より世界販売されました。世界販売名は YC3 <YANAGISAWA, Class3 Shield>。

3歳児健診で、受け口(反対咬合)を指摘された小児(低年齢児)の早期 初期治療に使用可能です。

用途

  • 早期初期治療
  • 被蓋の改善
  • 舌圧と口唇のバランス

使用方法

  • 試適:上顎歯列、舌小帯などの適合をチェックし、不適合部の調整を行います。
  • 装着:装着は就寝中とします。これを約1年間継続して使用させます。
  • 保管:装着していない時はリテーナーケースに入れて保管します。

症例

反対咬合(歯列矯正用咬合誘導装置(ムーシールド)使用)

注意

これだけでは1期治療(小児矯正)は終了できません。引き続き、別の装置を使って治療を行う必要があります。

MFT(Myofunctional therapy;口腔筋機能療法)

近日、公開予定です。